2020年版の食事摂取基準の変更箇所の解説です。
まとめている最中にサイトが見られなくなり遅くなりました…
今回は脂質についてまとめています。
脂質全体
脂質全体に関する大きな変更点はありません。
ただし、2015年度版では
妊婦・授乳婦において目標量が設定されていなかったのに対して、2020年版では他の年代と同じように
20~30%という範囲が設定されました。
妊娠期・授乳期では摂取エネルギー量は増しますので、量で考えると脂質の量も増えることになります。
脂質の摂取基準
飽和脂肪酸
脂質の目標量は、飽和脂肪酸の過剰摂取が原因で起こる生活習慣病を予防するためにあります。
2020年度版では、今までなかった
3歳以上17歳以下の層にも飽和脂肪酸の食事摂取基準が設定されたというのが大きな変更点です。
飽和脂肪酸の食事摂取基準
トランス脂肪酸
トランス脂肪酸も、飽和脂肪酸と同様に循環器疾患に関与します。
海外では規制がされている国もあるようです。
トランス脂肪酸は不可欠な栄養素ではないと考えられており、積極的に摂取すべきではないというのが日本での捉え方です。
摂取量は少なければ少ないほど理想的で、摂取したとしても
1%エネルギー未満に止めることが良いとされています。
コレステロール
こちらも循環器疾患に関与します。
目標量は設定されていませんが、上限がないというわけではありません。
脂質異常症の重症化を予防するためには、
1日200mg以下の摂取に留めることが理想です。
脂質の変更点のポイントは、飽和脂肪酸の目標量の設定が低年齢化されたという点です。
生活習慣病を予防するためには、幼い頃からの食習慣が重要だということですね。
現在までの変更点のまとめページは以下のとおりになります。
2020年度版食事摂取基準エネルギーの変更点
2020年度版食事摂取基準たんぱく質の変更点
すべての栄養素をまとめていこうと思っています。
ゆっくりペースになりそうですが、どうぞお待ち下さいね。
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