日本人の食事摂取基準 2015年版の変更点


日本人の食事摂取基準というものがあります。

ざっくりいうと、日本人が1日にどの栄養素をどれくらい摂取すればよいかということをまとめたものです。

病院、学校などの各施設で栄養基準を決めるときや、患者さんに対しての給与栄養量を設定するときに使用します。

スポンサーリンク

厚生労働省によって定められていて、5年ごとに改定されているのですが、今年がその改定の年です。

私の勤めている病院でも、それに合わせて基準を見直していかなくてはいけません。

あら、大変。笑 なかなかボリュームのある作業でした。

細かいところでたくさんの変更があったみたいなのですが、とりあえず大事なことは以下の通りです。

 

①生活習慣病の発症を予防するとともに、重症化の予防を加えた

②エネルギーの指標としてBMIを採用した

③タンパク質の目標量をパーセントエネルギーで表示した

④食物繊維の推奨量が増えた

⑤食塩の摂取目標量がさらに厳しくなった

⑥コレステロールの摂取量に上限がなくなった

 

私が注目したのはこんな感じです。

33dcfdfd102142090dc207ae1aa29fa6_s

 

①の重症化予防は今の時代背景を考えると自然の流れですね。

寝たきりや要介護の高齢者をいかに減らし、介護にかかる税金だったり医療費だったりを削減したいという国の考えです。

 

②のエネルギーの指標としてBMIを採用したということですが、最初はよくわかりませんでした。

これに関してはこちらのサイトにわかりやすく書いていましたので参考にしてください。

「日本人の食事摂取基準」2015年版 「カロリー」から「BMI」に変更

 

今までは例えば20代の女性であれば1日に必要なエネルギー量は1700kcalですよ、という書き方がされていたのですが、

20代の女性といっても身長も体重もバラバラなわけで、それでは個人に対応できていなかったということらしいです。

そのためこれからは20代の女性が目指す体格指数(BMI)は18.5〜24.9の間です、というように目標の設定がカロリーからBMIへと変更になりました。

以下に年齢別の目標BMI値を記します。範囲内の体格が一番死亡率が少なくなる健康的な値だそうです。

スクリーンショット 2015-03-20 21.49.14

高齢者は肥満も問題になっていますが、低栄養の方もとても多く問題です。

この基準が変わったので、病院で行っている栄養モニタリングの周期も見直さないと!ということになりました。

これからは中リスク・高リスクに当てはまる患者さんがさらに増えそうです。

 

③のタンパク質についてですが、今まではタンパク質については目標量は設置されていませんでした。

タンパク質の摂りすぎは循環器疾患に繋がり、摂取不足は低栄養のリスクとなります。

そのため生活習慣病の一次予防を目的として、現在の日本人が当面目標とすべき摂取量を目標量としてエネルギー比13~20%と表示されています。

 

④の食物繊維、⑤食塩についてはご覧の通りです。

そうしなさいと言われたら何も言い返せません・・・笑

食物繊維は多く、食塩は少なく、というのは誰もが知っていること。

毎回改定される度に厳しくなっていくのは避けてほしいのですが(献立が厳しくなるので・・・)

 

0820b645551580f3c6471b114c0af800_s

そして、以前このブログでも書いたのですが、コレステロールの基準値がなくなったという話。

コレステロールの制限は本当はいらなかった?

 

コレステロールの摂取量に応じて末梢への補給が一定に保たれるように、肝臓での合成にフィードバック機構が働くため、コレステロールの摂取量が直接血中総コレステロール値に反映されるわけではないということです。

栄養指導の時に非常に困る問題ですねぇ。

高コレステロール血症の患者さんになんと説明すれば・・・

摂取する目安の量はなくなるけど摂りすぎちゃダメだよ、ということですよね。

 

以上、食事摂取基準2015年版で変更があった大まかな部分をまとめてみました。

 

追記;ボチボチと栄養素別に詳細な変更点をまとめていますので参考にどうぞ。

炭水化物  タンパク質   脂質  食物繊維 

ビタミンA   ビタミンB1   ビタミンB6

これから徐々にページを増やす予定ですので、気長にお待ちください。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

関連記事

コメント

  1. 日本人の食事摂取基準 2015年版、内容についてご説明いただき、とても参考になりました。

    私は、61歳の管理栄養士ですが、今回の改訂で、一番困ったのは、サイズの変更でした。
    これまで、A4版だったのが、B5版になり、それに伴い文字が小さくなったのは、自分の
    年代では、ほんとうに困ったことです。

    保健所や友人の病院栄養士は、2015年版は、以前と変わらずA4版を使っているといいます。
    出版社に問い合わせましたが、B5サイズしかないという返答でした。
    ネット上でも、サイズ変更で困ったという声はありません。
    何かご存じのことはないでしょうか。
    行きついたのが貴ブログでしたので、お聞きしてみました。

  2. yumi
    • yumi
    • 2015年 6月 04日

    コメントありがとうございました。
    確かに小さい文字は見づらいかもしれませんね!
    私は未だにプリントされた用紙しか持っておらず、本は購入していません…。
    そのお友達はどの会社から出版されているものを使用しているのですか?
    拡大コピーをして、オリジナルのノートを作っているという意見は如何でしょう?

  3. ご意見、ありがとうございました。

    出版社の説明が、あまり納得のできるものでなく、A4サイズが、実際そのような経緯で、どのような所へ
    むけて出版されたかを知りたいと思いました。

    ご親切にありがとうございました!

    • なつき
    • 2015年 7月 08日

    たんぱく質摂取量についてお聞きしたいのですが、摂取エネルギーの13~20パーセントは、「指示エネルギー」の13~20%ということなのでしょうか…。

    あと、よく、標準体重1kgあたり1~1.2gのたんぱく質という表現もみますが、いまは、%エネルギーから割り出すことになったという解釈でよろしいのでしょうか?よろしくお願いいたします。

  4. yumi
    • yumi
    • 2015年 7月 08日

    コメントありがとうございます。
    指示エネルギーの13~20%で大丈夫だと思われます。
    ただかなり範囲が広くなってしまいますが・・・

    標準体重1kgあたりという表現はよく食事療法をするときに用いられるような気がします。
    もちろん時と場合によりますが、健康的な人を対象とする時には%エネルギーで良いと思います。

    例えば、30歳女性、標準体重50kgの人の指示カロリー1800kcalだとすると、必要なタンパク質量は・・・
    中間値の17%で計算すると76.5gとなり、体重1kgあたり1.2gでは60gなので結構な差があります。

    絶対に%エネルギー比で計算しなさいというわけではありませんが、その方が正確のような気がします。
    腎臓病の治療では体重1kgあたりのタンパク質量が設定されていることが多いですね。

    結局はその栄養士さん個人が何を使って割り出すか、だと思います。
    私なら健康な人には%エネルギーを使ってタンパク量を計算します。

    答えになっていなかったらゴメンなさい!

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


スポンサーリンク

楽天おすすめ商品

amazon

twitter

ブログランキング参加してます!

皆さんの応援で頑張って記事を書いて行けます。
応援よろしくお願いします


人気ブログランキングへ
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

応援クリックありがとうございましたo(^-^)o

相互リンク集

ページ上部へ戻る