【食ニュース】埼玉県の教員がカレーに漂白剤を混入で逮捕 漂白剤の致死量って?

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2022年9月15日、埼玉県富士見市の小学校でカレーに漂白剤が混入されている事件が起きました。この事件で24歳の女性教員が威力業務妨害の疑いで逮捕されています。容疑者は警察の取り調べに犯行を認め、逮捕されたのは16日未明のことです。 反抗の理由は、「担任を外されて悔しかったから」とのこと。混入された漂白剤の量によっては殺人未遂の疑いとして扱われることもあるようです。 ニュースの詳細はこちらをご覧ください。

漂白剤が体に入るとどんな障害が起こる?応急処置は?

今回使用されたという塩素系漂白剤は、もし体のなかに入った場合迅速な応急処置が必要です。漂白剤の主成分は次亜塩素酸ナトリウム。口や喉を荒らしたり、胃酸と反応することで体内で有毒ガスが発生します。

応急処置の方法には、すぐに口のなかをすすいでから、コップ2杯程度の牛乳や水を飲むことが挙げられます。特に牛乳には胃を保護する働きがありますので、水よりも有効です。給食の時間でも実践可能なので覚えておきましょう。 今回の事件では、どの程度の量なのか、原液なのかと細かいところまではわかりませんでした。もし原液の場合は、応急処置後すぐに病院にかかる必要があります。薄めてあった場合でも、応急処置をしたあとに異常があれば病院にかかりましょう。

漂白剤摂取の致死量は?

漂白剤摂取による体への影響は、量よりも濃度の方が問題となります。原液を体重1kg当たり5mlほど飲むと腐食性障害といって強い食道炎を起こす可能性があります。50kgの人の場合は250mlなので、かなりの量となります。成人では自殺目的でこういったものを飲む人もいるようですが、量が多いので途中で辞める可能性もあります。幼児の場合、5%の次亜塩素酸液で15~30mLが致死量となります。

漂白剤誤飲の応急処置でやってはいけないこと

漂白剤を飲んでしまった場合、水や牛乳を飲むことで体内の濃度を薄めることができます。間違った対応をしないためにも、下記について念頭に入れておきましょう。
■吐かせる → もう一度食道や口内を刺激することになる
■酸性飲料(酢・ジュース)で中和する → 熱が発生して熱傷になる
■炭酸飲料を飲ませる → 胃の中で炭酸ガスが発生し、胃が破裂する
この事件では、教育関係者や保護者から怒りの声が上がっています。「担任を外された」というのが動機のようですが、自分の恨みを子供に対して向けるのは完全な間違いです。楽しいはずの給食の時間がトラウマにならないよう、このような事件が再度起こらないように願うばかりですね。

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