レスベラトロールはポリフェノールの一種です。安定した分子構造のトランス型と、熱や光に不安定なシス型のレスベラトロールがあります。化粧品やサプリメントに使用されているのはトランス型で、トランス型のレスベラトロールには細胞若返らせ、アンチエイジングの効果があるとされています。
Contents
レスベラトロールの効果は?
アンチエイジング
レスベラトロールは細胞の老化を遅らせるサーチュイン遺伝子を活性化させ、細胞の末端にあるテロメアが長さを保てるように保護します。テロメアは細胞が分裂するたびに短くなり、一定の長さになると細胞分裂がストップしてしまい、これが老化の原因の1つとなります。
サーチュイン遺伝子は活性化しなければ機能しませんので、若さを保つためにはアンチエイジングに繋がる成分を摂り、刺激してあげなくてはなりません。この若返りにピンポイントに効果があるとされているのがレスベラトロールなのです。
ただし、レスベラトロールを経口摂取しても、代謝過程で消失してしまう量が多く、血漿中にはわずかな量しか残らないという説もあります。試験管内での効果とヒトの体内での効果は違う可能性があるということも知っておくと良いでしょう。
・わかさの秘密
https://www.wakasa.jp/sozai/resveratrol/
抗酸化作用
ポリフェノール全体にいえることではありますが、レスベラトロールはポリフェノールの一種なので抗酸化作用を持つと考えられます。
抗酸化作用とは、老化や生活習慣病の原因となる活性酸素の発生を抑制すること。サーチュイン遺伝子を活性化できなかったとしても、理論上ではレスベラトロールにはアンチエイジング効果を備えているといえるでしょう。
ただし、レスベラトロールの血糖値や血清脂質に与える影響はまだはっきりとわからない部分も多いというのが現実です。現段階では、レスベラトロールは抗酸化作用を持つ可能性があるが、メカニズムはまだはっきりと解明されていないと捉えておきましょう。
・醸 協(2012) 佐藤充克
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/107/10/107_740/_pdf/-char/ja
レスベラトロールにはフェノール性の水酸基があり抗酸化活性を示す。レスベラトロールは脂質の酸化を防ぎ、血栓の原因となる結晶板凝集を阻害する。
エストロゲン作用
エストロゲンとは女性ホルモンのことです。大豆イソフラボンと同じく、レスベラトロールには女性ホルモン様の働きがあります。
女性ホルモンには、脂質代謝の促進、骨粗鬆症予防といった働きがあり、レスベラトロールにも同じような効果が期待できます。
・「健康食品」の安全性・有効性情報
レスベラトロールが含まれる食品
ぶどうやピーナッツの渋皮、コケモモ、ブルーベリー、赤ワイン、チョコレート、メリンジョ、イタドリ
日本では、イタドリ由来のレスベラトロールは医薬品に該当してしまうため、サプリメントに使用できません。
サプリメントの紹介
ファイン レスベラトロール
レスベラトロールの安全性は?
レスベラトロールを普通の食品から摂取する場合は安全であると考えられています。ただし、抗血小板作用があるため、手術を控えている人は2週間以内の摂取は控えましょう。
妊娠中・授乳中
一般食品からの摂取は安全ですが、サプリメントのように濃縮されたものは安全性が確認されていません。使用は控えたほうが良いでしょう。
禁忌
女性ホルモン様の働きをすることから、ホルモン感受性の高い人は使用を避けましょう。ホルモン感受性が高い人というのは、乳がん、子宮ガン、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫などの婦人科系の病気が当てはまります。
参照リンク
レスベラトロールの健康長寿効果について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/107/10/107_740/_pdf/-char/ja
「健康食品」の安全性・有効性情報
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail1715lite.html
わかさ生活 世界の素材発見 レスベラトロール図鑑
https://www.wakasa.jp/sozai/resveratrol/