カテキンといえば緑茶ですよね。緑茶は日本人にはとても親しみのある飲み物です。ペットボトルで飲むお茶も良いですが、やはり急須から注がれる温かいお茶は心をホッと落ち着かせてくれます。
カテキンの概要
カテキンは水溶性のポリフェノール成分で、お茶の渋みの元となっています。カテキンの健康作用は多くの研究でも認められており、特定保健用食品への使用も許可されているものがあります。
カテキンの効果
殺菌作用
カテキンには殺菌・抗菌作用があります。このことから「虫歯の原因になりにくい食品」として特定保健用食品に利用されます。
・医療法人社団 廉佑会
http://www.nagaidc.net/column/column-913/
・カテキンにはミュータンス菌の活性を抑える働きがある。
・プラークの形成を予防する。
・虫歯予防に効果的な温度は60度
・フッ素の再石灰化に効果的なのは食後30分
抗酸化作用
活性酸素は、ストレスや紫外線、排気ガスなど私たちの身近に存在するものによって発生します。細菌の体への侵入を防ぐという重要な働きもある一方で、増えすぎてしまうとガンや動脈硬化の原因になることがあります。カテキンにはこの活性酸素の発生を抑えたり、除去する働きがあります。
・三井農林株式会社食品総合研究所(1985年)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku1924/59/2/59_2_129/_pdf
・ピロガロール型カテキンはカテコール型カテキンよりも抗酸化力は約3倍も高かった
・水酸基の数の多いほうが抗酸化力が強い傾向
・有機酸、アスコルビン酸、トコフェロールとの使用で相乗作用を示した
体脂肪減少
緑茶を食事と一緒に摂取すると、体脂肪や腹囲の減少が見られたという研究データがあります。
・伊藤園 中央研究所
https://www.itoen.co.jp/company/research/result/detail.php?id=23980
対象: 肥満からやや肥満の人(男性98人、女性97人)
1回の量: 200mg
頻度: 1日2回
期間: 12週間
LDLコレステロールの減少
緑茶に含まれるカテキンには、脂質の吸収を抑える効果があることが示唆されています。
・第58回日本栄養・食糧学会(2004年)
「茶カテキン(ガレート型カテキン)を摂取することによる、血清総コレステロール値およびLDLコレステロール値の有意な低下作用について」
https://www.itoen.co.jp/news/detail/id=22379 (ページ下部に記載)
対象: 血中コレステロールが高めの人(男性30人、女性30人)
1回の量: 不明(緑茶1本)
頻度: 1日2回
期間: 12週間
カテキンが多く含まれる食品
緑茶、抹茶
カテキンの安全性は?
通常の量を飲む場合は安全です。
問題とされるのは、緑茶でとる場合には一緒にカフェインもとることになります。このカフェインの作用により、頭痛、覚醒作用、利尿作用、血圧上昇が起こることがあります。カフェインは1日300mg以下の摂取が目安とも言われています。
妊婦・授乳婦
サプリメントでとる場合の安全性は確認されていません。緑茶でとる場合もカフェインを同時に摂取することを考えて、飲み過ぎには気をつけましょう。
禁忌
医薬品との相互作用は確認されていません。しかし、カフェインと一緒に摂取すると作用に影響する場合があるので、緑茶で薬を飲むのは避けた方が良いでしょう。
サプリメントの紹介
参照リンク
お茶百科
http://www.ocha.tv/components_and_health/
伊藤園 研究開発
https://www.itoen.co.jp/company/research/health/
カテキンの秘めたるパワー
https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/8/9/8_371/_pdf