テアニンは緑茶に含まれるうまみ成分で、アミノ酸の一種です。お茶の根の部分でグルタミン酸とエチルアミンから合成され、芽や葉へと移行します。 テアニンが日光に当たるとできる成分が、お茶の成分として有名なカテキンです。玉露茶では葉を被覆して茶葉を光から遮断するので、テアニンの代謝が抑制されてカテキンの生成が抑えられます。 このため、玉露茶や新茶は茶葉にテアニンを多く含み旨味の多い味になり、テアニンをあまり含まない番茶はあっさりとした味わいになります。玉露茶の茶葉の中のテアニン含有率は0.5〜3%、浸出液は3%程度です。
テアニンの効果
リラックス効果
緑茶を飲むとホッとした気持ちなるのはテアニンの効果によるものです。テアニンを摂取した人の脳波を測定すると、リラックス時に多く現れるα波が上昇することが判明しています。 ■日本農芸化学会誌L-テアニンのヒトの脳波に及ぼす影響
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku1924/72/2/72_2_153/_pdf
テアニンを服用すると、小腸で吸収されて腸管に入り、血中、脳関門を通して脳に入る。この時、脳内のセロトニンの減少とカテコールアミンの上昇、かつ眠気を減少させるが、安静時のリラックス効果が得られる。テアニン摂取によって約30分で脳に到達し、2時間はリラックス効果が持続すると考えられる。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku1924/72/2/72_2_153/_pdf
テアニンを服用すると、小腸で吸収されて腸管に入り、血中、脳関門を通して脳に入る。この時、脳内のセロトニンの減少とカテコールアミンの上昇、かつ眠気を減少させるが、安静時のリラックス効果が得られる。テアニン摂取によって約30分で脳に到達し、2時間はリラックス効果が持続すると考えられる。
興奮抑制
お茶にはカフェインが含まれています。カフェインに神経興奮作用があることは周知の事実かと思いますが、テアニンにはカフェインの興奮作用を抑える効果があります。テアニンはカフェインの劇的作用を適度な作用に変化させてくれるのです。■日本生物学的精神医学会誌
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/27/4/27_177/_pdf
健常者を対象にテアニンを単回投与すると感覚運動ゲイティング機能障害が上昇する効果があることがわかった。慢性統合失調症患者に8週間投与すると陽性症状、睡眠を改善する効果が見られた。大うつ病患者に対する8週間の試験では、うつ症状、不安症状、睡眠症状、認知機能の改善が見られた。テアニンには多彩な向精神作用を持ち統合失調症やうつ病といった精神疾患に対して有用性がある可能性が示唆された。
多く含まれる食品
緑茶、玉露茶サプリメントの紹介
ドクターズベスト L-テアニン
テアニンの安全性は?
短期間の適切な摂取では安全とされていますが、有害事象としては落ち込みや頭痛が起こる可能性があります。妊娠中・授乳中
テアニンのみの摂取での信頼できる情報はありません。サプリメントのような濃縮物での摂取は控えましょう。禁忌
降圧剤、降圧作用のあるハーブなどとの併用で、テアニンの副作用のリスクを高める可能性があります。 反対に、興奮剤やカフェインとの併用では作用を弱める可能性があります。参照リンク
健康食品の安全性・有効性情報 テアニンhttps://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail622lite.html 伊藤園 お茶百科 アミノ酸(テアニン)
http://www.ocha.tv/components_and_health/benefits_greentea/theanine/ 日本農芸化学会誌 L-テアニンのヒトの脳波に及ぼす影響
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku1924/72/2/72_2_153/_pdf 日本生物学的精神医学会誌 緑茶成分テアニンの向精神作用について
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbpjjpp/27/4/27_177/_pdf