アントシアニンとはどんな成分?多く含まれる食品や効果効能を紹介


多くの人が「ブルーベリーが目にいい」と聞いたことがあると思います。その有効成分となっているのが、アントシアニンというポリフェノール成分です。アントシアニンには、pHの影響を受けて色が変わるというリトマス紙のような性質があり、アントシアニンを含む紫キャベツは化学の実験で使われることもあります。

アントシアニン自体は糖が結合した配糖体であり、糖が外れたアグリコンはアントシアニジンと呼ばれます。アントシアニンという単一の成分があるわけではなく、少しずつ構造が異なった物質を取りまとめてアントシアニンと呼んでいるのです。

アントシアニンの効果

視力の改善?

ブルーベリーは目に良いと言われますが、実際に実験で使われるのはブルーベリーの品種の一つであるビルベリーが多いようです。

ビルベリーの視力回復作用に関しては、多くの研究がされていますが、実際には効果ありとするものと、効果なしとするものどちらも報告されており、実ははっきりとはわかっていません。

アントシアニンが視力回復を助けると考えられているのは、脳に信号を送るロドプシンというたんぱく質の合成を助ける働きによるものです。

・国立栄養健康研究所

yomDr./ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160126-OYTET50005/
・アントシアニンが視力改善に効果がないという研究では、被験者がこれから食べるものがビルベリーだと認識している場合が多く、プラセボ効果が否定できないため。

ヘリコバクターピロリ菌の増殖抑制

研究では、試験管内でヘリコバクターピロリ菌の増殖抑制効果が確認されていますが、体内への吸収率が低く、人への効果がはっきりとあるとは言い切れません。

・日本アントシアニン協会

ベリーエキスのピロリ菌に対する効果の検討
http://jsantho.com/documents/list.php?key=in+vitro試験&sort=target1
・ベリーエキスはピロリ菌の増殖を抑制
・クラリスロマイシン(ピロリ菌の除菌に使用される抗生物質)の感受性を促進

炎症反応抑制

アントシアニンは、酸化ストレスが関係すると言われる血管障害(血管内皮細胞障害、動脈硬化)、その他の炎症性疾患を予防・改善する効果が期待されています。

・日本アントシアニン協会

ビルベリ―処理による抗炎症機能の検討、及び遺伝子の変動プロファイルをDNAマイクロアレイを用いて検討
http://jsantho.com/documents/list.php?key=in+vitro試験&sort=target1
・抗炎症作用に対する効果についての分子的基礎的な結果が得られた。

気を付けたいのが、アントシアニンは体内への吸収率が低いということです。せっかく摂取しても、体に吸収されなければ意味がありません。しかし、どの程度吸収されて、人の体で効果が発揮できるかというのはまだ明らかにはなっていません。

アントシアニンが多く含まれる食品

ブルーベリー(ビルベリー)、なす、黒豆、いちご、ブドウ、紫キャベツ

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アントシアニンの安全性は?

アントシアニンは、通常の食品から摂取している場合は問題ありません。

サプリメントのように、成分が凝縮されたものを利用する場合でも重篤な副作用の報告はまだないようです。

妊婦・授乳婦

妊娠中、授乳中の人を対象とした、信頼できる研究結果はないので濃縮物の摂取は控えましょう。あくまでも自然の食品からとる量に抑えておきましょう。

禁忌

医薬品との相互作用についても確認されていません。どうしてもとりいれたい人は、医師や薬剤師に相談しましょう。

参照リンク

yom.Dr/ヨミドクター
https://www.google.co.jp/amp/s/yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160126-OYTET50005/amp/

日本アントシアニン協会
http://jsantho.com/index.html