グルコサミンは軟骨成分の一種で、ヒアルロン酸の原料となるものです。栄養学的にはアミノ糖に分類され、小さい分子であることから体に吸収されやすいという特徴を持っています。
エビやカニの殻に含まれていますが、人の体でも全身の細胞に存在し、健康づくりには欠かせません。
Contents
グルコサミンの効果
関節の痛みを軽減する
肌に潤いを与える
関節の動きを滑らかにする
1997年にアメリカで出版された本のなかで、関節症の治療をグルコサミンによって行うという内容の記述があり、一大ブームとなりました。日本でもグルコサミンが関節痛に効くといわれるようになったのはこの影響によるものです。
海外で行われた臨床試験では、グルコサミンの関節痛への有効性が示唆されています。しかし、サプリメントの大手販売企業がスポンサーになっている研究が多く、実際には信頼性には疑問が残る点があります。
関節の痛みを軽減する
関節痛の度合いが重く、罹患期間が長期の場合、グルコサミンを摂取しても効果がないという矛盾した結果があるのも事実です。
日本ではまだ研究データが不十分であり、現時点でグルコサミンがはっきりと関節痛に効果があるかどうかというのは断定できません。
肌に潤いを与える
乾燥肌の女性32名に対して、グルコサミンの投与による比較試験を行った結果では、顔の乾き、化粧のり、潮紅の3項目において改善が認められました。(グルコサミン塩酸塩1,500mg/日を6週間)
しかし、全身における全8項目では、改善が認められなかったものもあるため、効果は限定的といえるでしょう。
グルコサミンが多く含まれる食品
動物の皮膚や軟骨、甲骨類(エビ・カニ)の殻、キノコ類
サプリメントの紹介
サントリーグルコサミンアクティブ
グルコサミンの安全性
通常グルコサミンは、グルコサミン塩酸塩またはグルコサミン硫酸塩として摂取されます。適切に摂取する上ではおそらく安全ですが、軽い胃腸症状や眠気、皮膚反応、頭痛などの報告があります。
また、甲殻類アレルギーを持つ場合はアレルギー症状が出現する可能性があるので使用は控えましょう。
妊娠中・授乳中
グルコサミン硫酸塩、グルコサミン塩酸塩については、どちらも十分な情報がありません。妊娠中や授乳中は使用を控えたほうが良いとされています。
禁忌
グルコサミンの単独摂取またはコンドロイチンとの併用で、ワルファリンの作用を増強させるとの報告があります。
日本では食品として取り扱われており、体の中にももともと存在している成分ですが、医薬品との組み合わせには注意が必要です。
食品だから安心できるというわけではなく、信頼出来る情報が少ないというデメリットを踏まえた上で使用を検討しましょう。
参照リンク
全日本民医連 くすりの話 関節症にグルコサミン?
https://www.min-iren.gr.jp/?p=3930
「健康食品」の安全性・有効性情報
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail24.html
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