β-クリプトキサンチン|色素成分

成分辞典

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β-クリプトキサンチンとは?

β-クリプトキサンチンは、パプリカや唐辛子、みかんなどの色素成分です。必要に応じて体内でビタミンΑに変換されるプロビタミンと呼ばれる種類のもので、ニンジンに含まれるβ-カロテンの仲間です。また、ビタミンΑとしての働き以外でも、β-クリプトキサンチンのままで、様々な機能性があり、近年注目されている健康成分です。

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働き

多くの研究から、β-クリプトキサンチンが色々な疾患のリスクを下げる可能性があることがわかっています。

・肝機能の向上

過度の飲酒はアルコール性肝炎や脂肪肝、また肝硬変の原因となリますが、血中のβ-クリプトキサンチンの濃度が高い人は、低い人に比べて、飲酒が原因による血中γ-GTPの上昇及び高血糖が原因となる肝機能障害のリスクが低いことがわかっています。

・免疫力を高める

β-クリプトキサンチンを経口摂取させることで、体内の免疫系が活性化され、抗体などの免疫たんぱく質の産生が促進されます。また、発ガン性物質から体内の健康な細胞を守り、その効果はβ‐カロテンの5倍にもなります。

・インスリン抵抗性の改善

糖尿病は血中のブドウ糖の量が増えてしまう病気です。血糖を下げるインスリンというホルモンが上手に効かなくなることをインスリン抵抗性と言いますが、その機能を改善し、血糖値を下げやすくする効果があります。

・骨粗鬆症の予防

加齢とともに骨密度は低くなり、骨がもろく骨折しやすくなります。特に女性は閉経後にホルモンバランスが崩れてしまうことから、骨密度の減少のペースは早まります。β-クリプトキサンチンは、骨密度の減少を抑制し、骨自体を強くする働きがあります。

生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防・改善に効果的です。

1日の摂取目安量

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β-クリプトキサンチンの効果を十分に発揮するためには、1日に3~4mgが必要とされ、この数字はみかん3個分に値します。みかんを1日3個食べる生活を続けるのはなかなか大変かもしれませんが、毎食のデザートとして意識して食べれば無理ではなさそうです。体の健康のために、と頑張って続けてみましょう。

まとめ

β-クリプトキサンチンは、私たちの体に様々な効果をもたらしてくれる成分です。みかんは冬が旬の食材ですが、旬の時期ほど栄養価が高く、より高い効果を期待することができます。みかんを1日3個とるだけで、生活習慣病の予防や改善、骨粗鬆症の予防ができます。高いサプリメントや栄養食品を使用するのも良いですが、身近な食材で、自然に体に良い成分をとりいれられることに越したことはありません。

冬は是非、みかんをたくさん食べて健康的な体をゲットしましょう!

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