摂食障害の一つである拒食症は、世界的にも大きな問題とされています。
モデルや芸能人に憧れて過度のダイエットに励み、その結果何も食べられなくなってしまう若い女性が多くいます。
拒食症になりやすいのは、自分に自信がない人、または完璧主義の人です。
拒食症の症状は見た目にもわかりやすいのですが、行動にも特徴があります。
身体的な変化
⑴ 体重減少
⑵ 低体温、低血圧
⑶ 皮膚の乾燥
⑷ 抜け毛
⑸ 無月経
体重が減っていくことはもちろんですが、自律神経のバランスが崩れてしまうため、様々な箇所に影響が見られます。
行動の変化
⑴ 過活動
⑵ 食事の際の独特なこだわり
⑶ 体の一部に執着する
頭の中は常に痩せることでいっぱいで、少しでも消費エネルギーを増やそうとこまめに動いたりウォーキングやランニングに勤しみます。
食事をする際には少しでもカロリーを抑えるため、揚げ物を食べなかったり肉の脂肪を避けたりという行動が見られ、終いには何も口にしないようになります。
日常的に人に会っていれば周囲の人が異変に気がつくことも多いのですが、本人が認めることはあまりありません。
人間関係や社会環境などによる精神的なストレスが原因の根底にあるため、食事療法だけではなく精神科医によるカウンセリングも必要です。
拒食症の食事に関しての治療としては以下のように進められます。
■ 3食規則正しい時間に食事をする。
■ 少しずつ食べれる量を増やしていく。
■ 簡単には太らないということを認知させる。
■ 定期的に体重を測定し、増えていくことの喜びを分かち合う。
痩せていることが美しいとされていた環境がこのような病気を生み出す原因の一つとなっているということも間違いではありません。
最近ではヨーロッパにおいて痩せすぎのモデルを起用しないという案が採用されたり、社会的に大きな動きが見られます。
日本ではまだまだそのような動きは見られませんが、ますます大きな問題になっていくにつれて何かしらの対応が必要になるかもしれません。
ガリガリで骨と皮だけでは何も美しくはありません。
程よい筋肉と脂肪がついた体を維持し、心身ともに健康的な生活を送りたいものですね。
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