脂質異常症の食事療法の基本②  どのような食事を摂ったらいいの?

栄養管理

前回は脂質異常症の食事療法の基本として、どういう病気か、ということと診断基準について書きました。

今回はその続きになります。

 

前回の記事はこちらです。

脂質異常症の食事療法の基本① どんな病気? 診断基準は?

 

実際にどうやって食事療法を行っていけばよいかというお話です。

 

脂質異常症の食事療法は大きく2つの段階に分けられています。

 

基本的な部分を見直し、総摂取エネルギー量、各栄養素の配分、コレステロールの摂取量を適正にすることが第一段階です。

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要するに、食べ過ぎを減らし、各栄養素をバランスよく食べましょうねというのが第一段階であって、誰にとっても食事の基本であります。

 

第二段階は病態別に分けて脂肪酸の摂取を適正化しています。

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  • 飽和脂肪酸というのは肉類や乳製品に多く含まれている脂肪で、固まりやすく動脈硬化の原因になります。

 

  • 不飽和脂肪酸は脂質の材料で、エネルギー源や身体の構成成分となり、血中の中性脂肪やコレステロールの量の調節を助けます。

一価不飽和脂肪酸はオリーブオイルに含まれるオレイン酸が代表的です。飽和脂肪酸の代わりに摂ると悪玉コレステロールを減らしてくれます。

魚に多く含まれるn-3系の多価不飽和脂肪酸は中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やしてくれます。

n-6系の多価不飽和脂肪酸はコーン油や大豆油に含まれているもので、悪玉コレステロールだけではなく善玉コレステロールも減らしてしまいます。

 

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細かく分類してしまうと難しいですよね(;´д`)

早い話が油にも「いい油と悪い油がある」ということでした。 笑

そして、いい油でも摂り過ぎてしまうとエネルギー過多から肥満につながりますので気をつけてください。

何事も適正に適正に・・・。

 

この食事療法は油の分類やその効果を知らないといけないので自分で行うのは少しレベルが高いかもしれません。

病院で内科のお医者さんも食事指導するときに使用する方法です。

 

自分の血清脂質のタイプによる治療法は以下のように簡単に分けられます。

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家で今日からでもできる食事療法のポイントとしては以下のことが挙げられます。

・肉より魚のおかずを選ぶ。

・1日3食を規則正しく。朝食はしっかり食べる。夕食を軽めにする。

・一口ごとに箸を置き、よく噛みゆっくりと食べる。

・野菜のおかずをたっぷり摂る。

・揚げ物、外食の回数を減らす。

・間食の回数、量を減らす。

・アルコールを飲む機会・量を減らす。

・体重やウエストを自己測定する習慣をつける。

 

血清脂質は肥満との関係がとても強く、3kg減量すると改善してくると言われています。

とりあえず3ヶ月で3kg減らしてみるようにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

1日230kcalだけ減らすことで3ヶ月で3kg落ちる計算になるんです(^ ^) これならできそうな気がしませんか?

体が軽くなり、血液検査の結果を見るのも楽しみになると思いますよ。

 

 

また、脂質異常症を防ぐために、厚生労働省からはこのような食生活が提案しています。

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