「玄米は身体によい」といわれるなかで、玄米には毒素があるともいわれることもあります。
玄米は結局身体にいいの?悪いの?というのは気になるところですが、ここでは健康を考えたときに玄米と精白米、どちらを選べばよいのかを検証していきます。
玄米と精白米。大きく違う点はなに?
まず、なぜ玄米が身体によいといわれるのかを解説します。
精白米は、玄米を精製したものです。玄米の胚芽部分を取り除いたものが精白米です。
精白米よりも秀でてる玄米の栄養素は、たんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラル…ほとんどなのです。
一番身体によい胚芽部分を取り除いたものが精白米なので仕方ありません。
100gあたりの栄養価
玄米 | 精白米 | |
たんぱく質(g) | 7.4 | 5.7 |
脂質(g) | 2.3 | 0.8 |
糖質(g) | 72.5 | 75.5 |
食物繊維(g) | 1.0 | 0.3 |
鉄(mg) | 2 | 1 |
リン(mg) | 300 | 150 |
ビタミンB1(mg) | 0.36 | 0.09 |
ビタミンB2(mg) | 0.1 | 0.03 |
葉酸(mg) | 20 | 3 |
じゃあ玄米を食べればいいんじゃない?
そう考えてしまいがちなのですが、なぜ今の日本では精白米が主流なのでしょうか。
その答えは、ズバリ「美味しいから」これしかありません。
過去をさかのぼると、ご存知のとおり日本人は玄米を主食としていました。
精白米は、都会(江戸)のお金持ちだけが食べられる贅沢品だったのです。
農村から出稼ぎに江戸へ行くと、「脚気」と呼ばれる病気になる人が増えました。
これは、現代みたいにおかずから栄養がとれる時代ではなかったから。
主食からの栄養に頼っていた時代に、精白米に偏った食事をすることでビタミンB1が不足し、病気になる人が続出したのです。
ちなみに、農村へ戻ると症状は改善したようで、これを江戸わずらいと呼びます。
昔は精米することさえも大変で、足で踏んで籾がらをとっていたようです。
技術が進歩して手軽に精白米が食べられるようになり、輝かしいツヤツヤのごはんは「銀シャリ」と呼ばれました。
そう、今の精白米主流の食生活は、日本人の夢や希望を実現させた結果ともいえるのではないでしょうか。
おかずが充実していれば玄米はいらない?
今は昔のように粗食ではなく、肉や魚なども簡単に手に入ります。
脚気の原因となるビタミンB1は豚肉からとることができますし、食物繊維は野菜や果物に多く含まれています。
バランスよく食事がとれていれば問題はありませんが、極端に偏った食生活をしている人や、食事制限をしている人は栄養不足の可能性があるので注意が必要です。
食が豊かになり、一時期は脚気患者も減りましたが、現代では新型栄養失調といって、カロリーはとれていても栄養不足の人が増えています。
自分で自信の持てる食事をとっていれば、玄米にする必要はありません。
しかし、外食が多かったり、同じものばかり食べていたりする人は、主食を精白米から玄米に変えるだけで、少しは栄養状態の改善が望めるはずです。
玄米はwebからも購入することができます。
重たいお米を持って帰るのは大変なので、家まで届けてくれるネットショップの利用が便利ですよ。
まとめ
玄米は精白米よりも栄養価が高いのは事実です。
しかし、今は昔のように栄養のほとんどを主食に頼る時代ではありません。
おかずから栄養をしっかりとれていれば精白米でも問題はないのです。
もし、普段の食生活が乱れがちだな…と感じるのであれば、玄米にチャレンジしてみてもよいかもしれませんね。
両方のメリットやデメリットを知って、自分にあった方を選ぶようにしましょう。
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